軍隊も愛用!バイクパッキングのド定番アイテム『エスビットポケットストーブ』

軍隊も愛用!バイクパッキングのド定番アイテム『エスビットポケットストーブ』

バイクパッキングでキャンプするには極力荷物を少なく、コンパクトにするのが鉄則です。調理燃料はガスだと重く嵩張るし、液体燃料だとアルコールも重たいので不便です。しかし、固形燃料だと軽くコンパクトで便利です。なのでエスビットのポケットストーブはバックパッキングやバイクパッキングでよく利用されています。

エスビット

概要

エスビットEsbit )とは “Erich Schumms Brennstoff in Tablettenform” の頭文字で、ヘキサミン(ヘキサメチレンテトラミン)を角型に成形した固形燃料である。

原材料はヘキサミン(ヘキサメチレンテトラミン)で、これを立方体またはブロック状に押し固めて作られる。発熱量は約31,300 kJ / kgである。

主にキャンプ等の屋外料理用に使われるが、模型の蒸気機関車の燃料にも使われる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/エスビット

鉄道模型でも使われているのは初めて知りました。

歴史

エスビットは1936年にドイツ南西部のシュヴァーベンの製造者であるエーリヒ・シュムドイツ語版[注 1]によって発明および命名された[1]

1933年、シュムはシュトゥットガルトに自身の名を冠した会社(シュム社)を設立し、“エスビット”をそのままブランド名として固形燃料とその関連製品の製造販売を始めた[1]

販売初期には注意書きの不足と不用意な使用による事故が多発したが[1]、シュム社は改良と安全告知の徹底に務め、ナチス政権による再軍備(ドイツ再軍備宣言)によって拡大された軍への大量受注に成功したことから、同社と“エスビット”はドイツにおける固形燃料の市場を制覇し、ドイツの他にも70ヶ国に輸出され、固形燃料の代名詞となるほどに普及した[1]

https://ja.wikipedia.org/wiki/エスビット

ナチスによって普及して固形燃料での揺るぎない地位を獲得したんですね。固形燃料といえば断トツの知名度はエスビットですもんね。

日本での販売展開

エスビットは飯塚カンパニーが販売しています。飯塚カンパニーはエスビット以外にもアウトドア商品を展開しています。

歴史は古くて設立は昭和40年。50年以上の歴史がある会社です。このご時世でこれだけ歴史のある会社は珍しいですね。日本のアウトドア業界を率先している会社です。

固形燃料の性能と種類

固形燃料

エスビットの固形燃料

エスビットの固形燃料は高山や氷点下でも安定した炎で燃え、熱効率7,000kcal/kgとよく熱を発生し、煙をたてず、燃えかすを殆ど残さずに燃焼します。キャンプファイアやバーベキューの炭の火起し、ストーブのプレヒート、調理、湯沸かしなどアウトドアのアクティビティで役立ちます。引火点は約400℃で自然発火や爆発もしない為、安全に保管ができます。天災や大規模災害のようなときにも大いに役立ちます。(引火性が高い液体やガスの燃料は携行や安全の点に問題があります。又、燃えると液化するアルコール性固形燃料も同様に危険です。)エスビットはドイツやスイスなどのヨーロッパ他海外諸国の軍隊でも使用されていてます。食物の調理の他にも、飲用に適さない水を沸かしたり、冷凍食品を解凍したり、医療器具の消毒などにも使用されています。

http://iizukaco.co.jp/product/solidfuelstandard/

氷点下でも使用できると書いてますが、気温が低い季節にお湯を沸かす実験をしましたが沸騰はしませんでした。

スタンダート

4gの小さなタブレットなので飲み物を少し温めるとき、ガソリンストーブ等のジェネレーターのプレヒートなど必要に応じて一度に燃やす火力を調節できます。1タブレットで燃焼時間が約5分ですが、ストーブに追加投入することで燃焼時間を調節できます。火力は1タブレットあたり28kcalなので火力を強くする場合は2〜4個同時に投入します。

http://iizukaco.co.jp/product/solidfuelstandard/

スタンダートははっきり云うと使い道は少ないと思います。1タブレット5分しか燃えないとコスパが悪いですしね。

ミリタリー

実験によるとタブレットの理想的な重量は燃焼効率を考慮すると14gである事がわかりました。軍隊での過酷な使用環境が考慮されミリタリーの固形燃料は完全防湿ブリスターパックとなっています。14gのタブレットが3タブレットづつブリスターパックされ6タブレット入りです。1タブレットで約12分燃焼します。500mlのお湯を沸かす場合などは14g1つで約7分30秒で沸かすことができ効率的です。お茶を1杯飲む場合などは、タブレットの半分又は1/4で十分です。その為、タブレットには凹みがつけてあり、容易に分割できるようになっています。燃焼中の固形燃料に分割したタブレットを追加投入することも簡単にでき燃焼時間を調節できます。火力は1タブレットあたり98kcal。

http://iizukaco.co.jp/product/solidfuelmilitary/

私が持っているのはこちらのミリタリーです。冬場以外でしたら1タブレットでカップラーメンに必要なお湯は沸かすことが可能です。

ポケットストーブ

パッケージと大きさ

商品パッケージ

ポケットストーブにはサイズがスタンダートとラージの2種類あります。こちらの写真はスタンダートになります。

ご覧のように100円ライターより少しだけ大きいだけです。収納時サイズは98×77×23mmで重さは170gでズボンのポケットに余裕で入ります。

ラージはスタンダートより2回り大きくて132×96×39mmとなります。

パッケージ裏

裏面には使用上の注意が記載されております。

本体

ポケットストーブ本体

本体の外観は無骨です。

ストーブを組み立てた画像

ポケットストーブ本体の中に固形燃料が入ってます。固形燃料が本体の中に収まるのがこの製品が優れている点です。これによってコンパクトになります。

全開

大きい調理器具の場合はこの開き方。

半開

底が小さい調理器具はこの開き方で十分です。調理器具によって組み立て方を変えることが出来ますのでより安定するようにしましょう。

複数回使用すると固形燃料を置く場所が黒くなります。たぶん洗うと汚れは取れると思いますが私は気にならないし、汚れているほうがアジがあってええかなとそのままにしています。

固形燃料セッティング

この形で使用することが多いですね。

ポケットストーブの設計

固形燃料に適したストーブの開発にあたり、エスビット社は、最大の燃焼効力と最大の熱効力を得ることを目標としました。ストーブの底にスリットを設け、空気が上方に廻るようにした結果、強力な熱い炎を出すことができ、熱効力は両側の突出した壁により一層高められます。即ち、その両側の壁によって炎が湯沸かしや調理用のなべ・かまの底を完全に包み込み、無駄がありません。又、ストーブの周囲を土や石で円形に囲むと、炎に風のあたるのを防ぐことができます。ポケットストーブは折畳み式で重量も、わずか85g(スタンダード/ミリタリー)で文字通りコンパクトなストーブです。携帯に便利で、ポケットにいれて持ち運べます。ポケットストーブは固形燃料を収納することができます。

http://iizukaco.co.jp/product/pocketstovemilitary/

対荷重はホームページ上には記載がありませんでした。でも、ある程度の重さには対応できると思います。キャンプ用の鍋類は問題無いと思いますし、鉄板を置いても安定していました。

メスティンとの相性抜群

ポケットストーブはよくメスティンと使用されている人が多いです。エスビットの固形燃料の燃焼時間がメスティンでご飯を炊くの適していて、火を着けて放置しているだけで美味しいご飯が炊けます。

私はメスティンを持ってないので試したことはありません・・・

エスビットのポケットストーブは本格的な調理は無理ですが、お湯を沸かしたり、ご飯を炊いたり、少しだけ炒め物をすることしか出来ませんが、ソロキャンプやバイクパッキングでは重宝しますし、値段も手頃なので持っていると損はしないと思いますよ。